スマホ疲労×目

スマホ生活が自律神経に負担

スマホを長時間使うと、目の痛みやかすみまぶしさなどに加え、頭痛や肩こりなどの症状を伴う「眼精疲労」が引き起こされることがあります。眼精疲労の原因は目そのものの疲労ではありません。長い間狩猟採集生活を続けてきた人類の体の仕組みと矛盾した状態を強いられることで、自律神経がバランスを崩し、自律神経の中枢がある脳が疲労して機能が低下してしまうのです。

本来、私たちの体は…

近くを見るときは、副交感神経が優位
(リラックス状態)

手に入れた食べ物や仲間など「近く」にピントが合うのはリラックス状態のとき

目のピント
”近い”

毛様体筋が収縮し水晶体が厚くなる

遠くを見るときは、交感神経が優位
(緊張状態)

獲物や外敵をいち早く見つけられるよう「遠く」にピントを合わせるのは緊張状態のとき

目のピント
”遠い”

毛様体筋がゆるみ
水晶体が薄くなる

しかし、スマホを使っているときは…

矛盾:近くを見ているのに、交感神経が優位

脳が興奮している交感神経優位の状態で、目のピントを近くに合わせるための指令を送り続けなければならない。この矛盾が自律神経中枢のある脳を疲れさせ眼精疲労の原因に。

スマホ老眼にも注意!

長時間近いところを見続けると、毛様体筋が疲労して、ピント調節がうまくできなくなってしまいます。これが「スマホ老眼」で、若い人にも起こります。ほとんどが一時的なものですが、放っておくと、視力低下や心身の不調につながることがあるので注意しましょう。

ブルーライトで睡眠の質が低下する

長時間スマホを使うのは、夕食後ののんびりとした時間や、就寝前という方も多いと思います。しかし、そこで問題になるのがスマホの画面から発せられるブルーライト。

私たちの体には、昼間は活発に活動し、夜間に脳と体を休めるという生体リズムがあります。このリズムを調節している体内時計は、目から入る光の刺激により影響を受けます。夜、目からブルーライトなどの強い光が入ると、脳は「まだ昼間だ」と勘違いして覚醒してしまいます。

こうして起こる体内時計の乱れは、寝付きが悪い、眠りが浅いといった睡眠の質の低下を引き起こし、疲労の蓄積につながってしまうのです。

スマホを使う現代人は、ブルーライトから目を守る「ルテイン」を摂ろう!

ルテインで期待できる効果

  • 加齢黄斑変性を予防する
  • 白内障を予防する
  • 目の炎症を抑制する
  • 眼精疲労から目を守る

ブルーライトや紫外線は、目の中で過剰な活性酸素を発生させ、酸化ストレスを引き起こします。そのダメージから目を守ってくれるのが「ルテイン」という物質。水晶体や黄斑部に多く存在していますが、加齢に伴い減少してしまいます。体内では生成できないため、食事やサプリメントで積極的に摂りましょう。



ブルーライトとは?

人の目に見える光に含まれる青い光で、強いエネルギーを持ち、目の奥まで届きます。太陽の光に含まれるほか、テレビやパソコンなどの画面からも放射されていますが、スマホのほうが目との距離が近い分、その強い力を受けやすくなります。

vol.61号【秋】の記事