寒い冬は要注意!一酸化窒素で血管をケアして命を守る

一酸化炭素NOアイキャッチ

冬は心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まる季節。
気温が低い冬に怖いのが「ヒートショック」。
急激な寒暖差により血圧が大きく変動することで起こる健康被害です。

命にかかわる急激な寒暖差に注意!

例えば、お風呂に入ろうと暖かい部屋から寒い浴室へ行くと、血管が収縮して血圧が上昇します。
その状態で温かいお湯に浸かると、今度は血管が拡張し、血圧が急激に低下します。
すると、めまいや意識消失による転倒や溺水などの事故のほか、動脈硬化が進んでいると心筋梗塞や脳梗塞を引き起こすことにもつながりかねません。

冬は、極端な寒暖差によって体に負担をかけないよう心がけるとともに、日頃から血管のケアを意識することが大切です。

ヒートショックを防ぐためのポイント

ヒートショック
  • 脱衣所や浴室を暖めておく
  • 湯船に入る前にはシャワーやかけ湯を
  • お湯の温度は41℃以下に
  • 湯船から急に立ち上がらない
  • 入浴前は飲酒を控え、水分を補給
  • トイレも暖房で暖めておく
  • 朝、起床してすぐに布団から出ない

今注目を集める一酸化窒素NO(エヌオー)の働き

NOには以下のような働きがあります。

  • 血管を拡張し血流促進・血圧安定
  • 血管を柔らかくする
  • 血栓をできにくくする
  • 傷ついた血管を修復

血管内皮細胞でのNOの産生を促進するのが、シトルリンとアルギニンという2つのアミノ酸です。

シトルリンとアルギニン

NOの産生を促進するスーパーアミノ酸であるシトルリンとアルギニン。
細胞内でアルギニンがシトルリンに変換される際に、NOが産生されます。
シトルリンとアルギニンを1対1の割合で同時に摂取したとき、最も相乗効果が期待できることが分かっています。

アレルギンシトルリン

血圧を安定させ、動脈硬化を予防する注目の物質NO(エヌオー)

強くしなやかな血管を維持するのに役立つのが、一酸化窒素(NO)という気体です。

私たちの体内でもつくられ、血管の一番内側にある「血管内皮細胞」から分泌されます。
NOには、さまざまな働きがあり、動脈硬化の予防・改善が期待できます。NOを増やすことで、若々しさを保ち、生活習慣病を防ぐことにもつながるのです。

NOの研究者はノーベル賞を受賞

長年の研究により、体の中でのNOのさまざまな機能を解明したのが、米国カリフォルニア大学ロサンゼルス校医学部の教授だったルイス・イグナロ博士。
この偉大な功績により、1998年にノーベル医学・生理学賞を授与されました。

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