お疲れ様の時間│第39回 疲れをためないお風呂の入り方
疲れがたまる、間違った入浴方法とは
私たち日本人が大好きなお風呂。上手に利用すれば、血行が良くなって老廃物の排出がスムーズになったり、心身がリラックスしたりして疲労回復に役立ちます。
しかし、入り方を間違うと、疲労回復どころか、かえって疲れてしまうこともあります。
例えば、熱いお湯にざぶんと浸かる入り方。スッキリするように感じますが、それは脳に快感物質が分泌されるから。実際には、体温や心拍、血圧などが大きく変動し、それらを調整している自律神経に負担がかかって、むしろ疲れを引き起こしてしまいます。
心身ともにリラックスして効果的に疲労を回復するために、お風呂は入り方を意識しましょう
お風呂で実践!疲労回復につながる入り方
●半身浴でみぞおちくらいまで
首まで浸かる全身浴では水圧で心臓が圧迫されがちですが、半身浴なら心臓への負担が少なくなります。
●お湯はぬるめに
お湯の温度が高いと交感神経が刺激され、体温や心拍が急上昇。疲労も蓄積してしまいます。一方、38~40℃くらいのぬるめのお湯では副交感神経が優位になり、体がリラックスして睡眠の質も良くなります。
●浸かる時間は10分くらいまで
ぬるめのお湯で半身浴だからといって、長湯をすると自律神経が疲れてしまいます。10分程度を目安に、汗が出始めたらお風呂から上がりましょう。
●脱衣所と浴室を温めておく
寒い季節には、脱衣所や浴室の室温と、湯温との差が大きくなり、体に負担がかかります。暖房器具を使う、あらかじめ浴槽のふたを開けておくなどして、室温を上げておきましょう。
●入浴前後には水分補給を忘れずに!
脱水状態になると、自律神経に負荷がかかり疲れに直結します。入浴の前後には必ず水分を補給しましょう。
コロナ禍で運動不足なら、疲れる入浴法も「アリ」
熱いお風呂に入ったり、サウナと水風呂を行き来したりする入浴法は、体温や血圧が激しく変動するため、本来はおすすめしていません。
しかし、コロナ禍で体を動かす機会が極端に減っている場合には、熱いお風呂やサウナであえて適度に疲れるのも、体にとっては有効です。
「最近、運動不足気味で気になっている」という方は、時々試してみるのもよいでしょう。