抗疲労の新常識!春から始める紫外線疲労対策

暖かな日差しに、そろそろ紫外線が気になる季節ですね。
紫外線といえば思い浮かぶのは日焼けですが、実は、激しい運動やストレス、睡眠障害などと同じく、疲労の原因にもなります。
しっかりと対策をして“紫外線疲労”を防ぎ、これからの季節を元気に過ごしましょう。

目次

  • 疲労の一因”紫外線” 強くなるのは4月ごろから
  • 紫外線が疲労の原因に!
  • 紫外線をブロックして、疲労や老化をシャットアウト
  • 抗酸化成分で体の内側から”紫外線疲労”を防ぐ

疲労の一因“紫外線” 強くなるのは4月頃から!

紫外線と聞くと夏をイメージする方も多いはず。
しかし、太陽の光に含まれる紫外線は一年中降り注いでいます。ピークである夏に向かって強くなり始めるのは、実は4月ごろ。春の穏やかな日差しではまだ紫外線も弱いと思われがちですが、この頃から急激に強まり、地域によっては、5~6月の紫外線の強さは月平均で7月を超えることもあります。

抗疲労の新常識1:紫外線が疲労の原因に!

疲労の直接的な原因と考えられるのは、体内で発生した過剰な活性酸素による酸化ストレスです。

活性酸素を発生させる要因はさまざまですが、そのうちの一つが紫外線。強い紫外線を浴びると、身体的な負荷や精神的ストレスを与えられたときと同様に、皮膚や目の奥で活性酸素が生じ、細胞が傷つけられます。それにより細胞の機能が低下して疲労が発生するのです。

例えばマラソン選手がサングラスをかけるのは、まぶしさを軽減するだけでなく、紫外線による疲労を防ぐためでもあるのです。

目から入るだけでも全身の疲労や日焼けに!

紫外線が目から入ると目の中で炎症反応が起こり、活性酸素が発生して疲労につながります。また、目のダメージに脳が反応し、体を守るためにメラニンという色素を肌でつくるよう指令を出すため、肌に直接紫外線が当たっていなくても日焼けが生じることがあります。

紫外線を浴びすぎると、老化や病気にもつながります

  • 免疫機能低下
    細菌やウイルスなどによる感染症等から体を守る免疫機能は、紫外線によって低下することが分かっています。
  • 白内障
    目の水晶体が濁る白内障の原因として、加齢以外に、紫外線と関係があることが明らかになっています。
  • 皮膚のシワやシミ・くすみ
    紫外線を慢性的に浴び続けると、皮膚にシワやシミ・くすみが生じます。紫外線の影響で起こることから肌の「光老化」と呼ばれています。
  • 皮膚がん
    皮膚がんにはさまざまな要因があると考えられますが、中でも最も大きいとされているのが紫外線の影響です。

抗疲労の新常識2 紫外線をブロックして、疲労や老化をシャットアウト

疲労や老化を防ぐには過剰な紫外線を浴びないことが重要で、紫外線対策は疲労予防・老化予防に直結するといえます。
対策を行う際に注意しておきたいのが、紫外線は太陽から直接降り注ぐだけでなく、大気中で散乱したり、地面や建物に反射したりしているということ。地表に届く紫外線にはA波とB波がありますが、特に人体に有害とされる紫外線B波は散乱して届く量が多いことが分かっています。日傘や帽子だけでなくサングラスや日焼け止めも活用して、あらゆる方向からの紫外線を防ぐ必要があります。

  • 日傘・帽子は必需品
    日傘や帽子を選ぶ際には、紫外線をどれだけ遮るかを表す「UVカット率」なども参考にしましょう。最近は、男性用の日傘も増え、選択肢が多くなっています。
  • 日焼け止めも忘れずに
    日焼け止めには、クリームやローション、スプレーなどさまざまなタイプがあります。ライフスタイルや肌質のほか、塗り心地や使いやすさなどで選ぶとよいでしょう。一般的に効果は2~3時間とされていますので、日中はこまめに塗り直すことを心がけましょう。

効果が高いものは肌への負担も大きいので注意

日焼け止めの効果を表す指標には「PA」と「SPF」の2つがあります。

値が大きいほど肌への負担も増す傾向にあるので、利用シーンによってうまく使い分けましょう。効果が高いものは肌への負担も大きいので注意。

シーンに合わせた日焼け止めの選び方
参考:日本化粧品工業連合会編『紫外線防止用化粧品と紫外線防止効果』
  • くもりの日も紫外線は届いています
    薄い雲なら80%以上の紫外線が通り抜けてしまう上、散乱効果によって紫外線量が増加してしまうこともあるので要注意!
  • サングラスで目から入る紫外線をカット
    目から入る紫外線は、UVカット機能のあるサングラスや眼鏡で防ぎましょう。最近は、レンズが透明なサングラスもあります。あらゆる方向からの紫外線を防ぐには、レンズのサイズが小さすぎず、顔にフィットするタイプのものがおすすめです。
  • 室内にいても油断しないで!
    建物の中にいても、紫外線対策は必要です。長い時間をかけて肌に悪影響を与える紫外線A波は、窓ガラスを透過し、室内にも入ってきます。

実は紫外線を適度に浴びることも大切です!

骨の健康維持や免疫機能の調節に役立つとされるビタミンDは、紫外線を浴びることで体内でも合成されます。必要な量を食事だけで摂取するのは難しく、特にビタミンD欠乏症が増加している乳幼児や、妊婦さん、授乳中のお母さんは、適度な日差しを浴びることが推奨されています。

抗疲労の新常識3 抗酸化成分で体の内側から〝紫外線疲労〟を防ぐ

紫外線による疲労や老化を防ぐには、科学的根拠のあるイミダペプチド成分やルテインなどを継続的に摂り、活性酸素を除去することも大切。紫外線をブロックする対策と組み合わせて、いつまでも若々しく、はつらつとした毎日を過ごしましょう。

高い抗酸化力で、活性酸素から体を守る
イミダペプチド成分

運動など酸素を多く消費するような活動をしたり、強い紫外線を浴びたりしたときに体内で発生する活性酸素を除去してくれるのが抗酸化成分。中でも、産官学連携の「抗疲労食薬開発プロジェクト」で高い抗酸化作用があると認められた成分がイミダペプチドです。強い紫外線や自律神経の乱れが疲労につながりやすいこの季節。毎日イミダペプチド成分を摂って体内の濃度を高めることで、本格的な夏に備えましょう。

ビタミンCと一緒に摂ると効果的

ビタミンCも抗酸化成分ですが、明確な疲労軽減効果は認められていません。しかし、イミダペプチド成分と一緒に摂ることで、イミダペプチド成分を単独で摂るよりも、日常生活に疲れを感じている人の疲労感がより速く軽減したことが報告されています。

有害な光から眼を守る抗酸化成分
ルテイン

私たちの体の中でも特に眼の黄斑部や水晶体に多く存在しているのがルテインという成分です。ルテインは黄色の色素で、紫外線やブルーライトなど人体に有害な光を吸収して、眼を守ります。また、それらの光によって発生した活性酸素を抑える働きもあります。ルテインが不足すると、加齢黄斑変性や白内障など老化に伴う眼の病気につながりやすくなるといわれています。

体内のルテイン量は加齢により減少!

私たちの体内にあるルテインの量は、加齢により減少します。特に40~50代にかけて急激に減少することが分かっています。ルテインは体内で新しく生成できないため、食材やサプリメントで、体の外から補うことが必要です。

ルテイン量は40〜50代にかけて急激に減少!

vol.51【春号】の記事