食べ過ぎ疲労の原因「量」

食べ過ぎ量

Q:たくさん食べると疲れるのはなぜ?

A:消化能力を超えると自律神経の大きな負担に

食べた量が消化できる量を上回ると、その活動をコントロールしている自律神経にも過度な負担がかかります。すると、脳にある自立神経の中枢も酷使されて、機能が低下してしまいます。これがたくさん食べ過ぎた際の疲労の正体なのです。

食べ過ぎるのはストレスのせいかも

ストレスが一時的なものの場合は、交感神経が活性化して食欲が低下します。しかし、ストレスが続いて慢性的なものになると、ストレスホルモンの働きによって食欲が増し、さらに体は摂取した脂肪をため込もうとします。

食べ過ぎ疲労の仕組み

胃腸だけでなく肝臓や膵臓もフル回転。消化酵素が不足して消化が追い付かず、食べ物が胃の中に長時間とどまります。

胃や腸が食べ物の消化・吸収をし続けなければいけない状況では、
その指令を出している自律神経にも大きな負担がかかります。

自律神経への負荷が大きくなると、その中枢がある脳が疲労を起こします。

脳が疲労すると 「これ以上の活動は危険」 ということを知らせるために、 全身に「疲労感」が生じます。

脱!食べ過ぎ疲労
よくかむことで、食べ過ぎ防止+健康アップ!

早食いや、スマホなどを見ながら食事をする「ながら食い」は、食べ過ぎの一因です。その理由は、かむ回数が減ってしまうから。よくかんで食べれば、食べ過ぎを防止できるだけでなく、さまざまな健康効果も得られることがわかっています。まずは、今より多くかむことを意識してみましょう。

tips

よく噛んで食べると脳の満腹中枢が刺激されるため、食べ過ぎ防止に。さらに食事中のエネルギー消費量も多くなります。

一定のリズムを刻む運動は「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの分泌を促します。かむことは最も手軽なリズム運動といえます。

よく噛むと唾液の分泌が良くなります。唾液には、疲労の引き金となる活性酸素を消去する働きを持つ酵素が含まれています。

よく噛めば、顔周りの筋肉も鍛えられます。美容面では頬やあごのたるみ予防、健康面では誤嚥(ごえん)の予防といったメリットがあります。

よくかむと、食べたものが細かく砕かれて消化・吸収が良くなるだでなく、唾液などの消化液の分泌も促進されます。

唾液には口内の洗浄作用や殺菌・抗菌作用のほか、酸性に傾いた口の中を中和したり、歯の再石灰化を促したりする働きがあります。

vol.62【冬】の記事