勘違い疲労<第1回>まずは疲労について正しく知ろう

疲労のこと勘違いしてませんか?

世の中には広く知られている疲労対策が数多くありますが、実はその中にも、さまざまな研究の結果「勘違い」とわかってきたものがあります。
疲労やその対策について勘違いをしていると、「心機一転、頑張ろう」と思って始めたことや、疲労対策にと意識してやっていることが、疲れを解消させるどころか、ますます蓄積させている可能性もあります。
そもそも疲労とは何なのか、そして、本当に効果的な疲労対策とはどんなものなのか……これからご紹介する項目をご自身の生活と照らし合わせ、もし「勘違い」があるならば、生活習慣を見直してみましょう。

新しい仕事はエアコンのきいた部屋でほとんど動かずデスクワーク
音の大きな新しい目覚ましを買って早起き!
疲れにくい体をつくるため毎日ジョギング!
なのに...どうしてこんなに疲れているの?

まずは疲労について正しく知ろう
疲れているのは体じゃない!

「ただの疲れ」とあなどるなかれ

私たちが「疲れた!」と感じるとき、その疲れはどこで発生しているのでしょうか。多くの場合、疲れているのは体だと自覚されますが、実際には「脳」なのです。
例えば、同じ距離を歩くにしても、気候の良い季節に歩くのと真夏の炎天下を歩くのとでは疲れ方が違ってきます。運動量は同じなのに、たくさん汗をかく真夏のほうがずっと疲れるはずです。その違いは、脳の自律神経が忙しく体温調節をしているかどうか。自律神経への負担が、疲労を引き起こすのです。
疲労は、放っておくと老化などにもつながるため、適切なケアが必要です。新年度からは、ぜひ「勘違い」ではない、科学的根拠に基づいた疲労対策を始めましょう!

なぜ「体が疲れた」と感じるの?

「体が疲れた」と感じるのは、それ以上の活動を控えさせようとして脳が信号を送り、疲労感を覚えさせるからです。「体が疲れた」という疲労感は、実際に疲労が発生している脳からの重要なアラート(警報)といえます。

疲労感=休ませるために「体が疲れた」と感じさせるアラート(警報)
疲労=自律神経の機能が低下
自律神経の疲労を感じ取ると脳の眼窩前頭野(がんかぜんとうや)が警報を発信

疲労の本当のメカニズム

体の疲れと思っていたのは、実は自律神経の疲れだった!

「運動」「勉強・仕事」「環境ストレス」「精神的ストレス」自律神経に大きな負荷
↓
多量の活性酸素が発生
↓
自律神経の細胞をサビつかせる(酸化)
↓
自律神経の機能が低下=疲労

適切に回復しないと...
「老化」「さまざまな心身の不調」「慢性的な疲労」