疲労回復には?睡眠と抗疲労成分
疲労回復に必要不可欠なのが睡眠です。必要な睡眠時間を確保するのは最も大切なことですが、十分眠っているのに朝起きるのがつらかったり日中に居眠りしてしまったりするなら、睡眠の質に問題があるのかもしれません。心身ともにいきいきとスポーツを楽しむためにも、睡眠の質を高めましょう。
質の良い睡眠とは
スポーツや日常生活で最も疲れる脳の回復を図るには、深い睡眠がきちんととれていることが重要とされる一方、近年の研究で、脳は比較的浅い眠りであるレム睡眠中にリフレッシュされることも明らかになってきました。また、レム睡眠とノンレム睡眠が一定の周期で繰り返されることも、質の良い睡眠には大切な要素といわれています。
秋から冬の睡眠の質を高めたい!
キーポイントは「深部体温」
私たちの体の内部の温度「深部体温」には、夕方から夜にかけて最も高くなり、夜眠っている間は低くなるというリズムがあります。このリズムと睡眠がうまく合い、就寝時に深部体温が下がっていくと、寝つきやすく、深い睡眠にも到達しやすくなります。寒い時期こそ、深部体温を意識しましょう。
寝るときには靴下を脱ぐべし!
靴下をはいたまま寝ると、足からの放熱が妨げられて深部体温が十分に下がりません。足が冷えて寝つけないという方は、寝る前に足湯などで温めましょう。
心地よく眠れる温度・湿度を保つ
寝室の温度が低くなりすぎると、体から熱をうまく逃がすことができません。また、乾燥しているといびきもかきやすくなるため、湿度を保つことも大切です。
入浴で深部体温の低下をお手伝い
深部体温の下がり方が大きいほうが、深い睡眠につながりやすくなります。寝る1~2時間前にお湯に浸かって深部体温を少し上げると、就寝する頃に低下して寝つきが良くなります。
電気毛布を使うタイミングは寝る前
電気毛布や電気あんかをつけっぱなしにするのも、深部体温の低下を妨げます。布団を温めるために寝る前につけておき、寝るときには電源を切るという使い方がおすすめです。
疲れに強い体をつくる
抗疲労成分
疲労回復や疲れにくい体の維持には、エネルギー産生をサポートする成分や、活性酸素への対策として抗酸化作用がある成分を摂ることが大切です。バランスの良い食事などで、意識して摂るようにしましょう。
一番疲れる脳まで届きピンポイントで働く
イミダゾールジペプチド
高い抗酸化作用で、抗疲労に役立つことが認められた成分。多くの抗酸化成分は悩に届く前に代謝されてしまいますが、イミダゾールジペプチドは体内に入るとアミノ酸に分解されて脳まで運ばれ、脳内で再合成されます。最も疲れている脳までしっかり届いて、抗疲労効果を発揮するのです。
多い食材:鶏むね肉、豚ロース肉、豚もも肉、牛もも肉、カツオ、マグロなど
2つの作用で疲労にアプローチ
コエンザイムQ10
還元型コエンザイムQ10には活性酸素を除去する抗酸化作用があります。また、エネルギーをつくる際になくてはならない成分でもあるため、スポーツをする方こそ積極的に摂りたい成分です。
多い食材:サバ、イワシ、豚肉、鶏肉、牛肉、ブロッコリー、アボカドなど
柑橘類などに含まれる酸っぱい成分
クエン酸
栄養をエネルギーに変換する回路の要となるのがクエン酸。特に、栄養補給をせずに激しい運動をしているときの疲れに効果を発揮します。
多い食材:柑橘類、梅干し、酢など